六
――五日前
ウェンディ達の仕事に同行することになったハッピーを見送ったあと、執筆の邪魔をしに来たらもうご飯作ってあげないわよ、と釘を刺した上でさっさと家に帰ってしまったルーシィのせいで、今日の予定が狂ってしまったナツは仕方なくギルドにとどまっていた。
カウンターで酒を飲んでいたガジルが、物珍しそうにナツを見て言う。
「なんだ火竜、今日は猫もバニーも連れてねえんだな」
ナツはなんとなくつっかかる気も起きず、まあな、と答えながら、ひとつ椅子を挟んで隣りの席に腰を下ろした。その反応はちょっと意外で、ガジルはほう、と感心したように目を細めた。
「だぁからあ、ロメオが強い男になるためには、父親であるあんたがもっとしっかりしろって言ってるわけ、わかる、父親ってのは強くなきゃいけないのよ」
床に転がる空の酒樽の向こうに見えるのは、テーブルの上で胡座をかくカナになにやら説教されるマカオの姿。一度はギルドマスターにまでなった男だというのに、その背中に威厳のようなものはまるで感じられない。
カナはこの真昼間からすでにでき上がっており、呂律が回っていないためところどころなにをしゃべっているのかわからないが、さっきから何度も同じセリフを繰り返していた。
「まったく、親も親バカながら、ここまで来るともうれっきとしたファザコンだな。この酔っ払い娘があのオッサンみてぇになるのかと思うと寒気がするぜ」
グラスを煽って中身を飲み干すと、コトンとカウンターに置く。普段は寡黙で皮肉っぽく、とっつきにくい男だが、ほろ酔い気味のガジルは饒舌だった。
ナツはニッと笑って答える。
「カナは今でも十分強えぞ。それに、ギルダーツみてえな父親だったら自慢したくなるのもわかるけどな。おまえだってメタリカーナを誇りに思うだろ」
「まあ……そうだな……確かにメタリカーナはオレにとって尊敬する師匠で、たった一人の親であることに変わりねえ。でもここの連中をみてるとよ、時々考えちまうことがある。……生みの親のことをな」
「……生みの親だと」
ナツは怪訝そうに眉をひそめる。
「……おまえだって、まさか自分がイグニールが生んだ卵から孵った、なんて思っちゃいねえだろうよ。竜の子っつったって、オレもおまえも、ウェンディも"人間"なんだ。……まあ考えたって仕方のないことだけどな」
「その、生みの親ってやつに、会いたいと、思うのか」
ナツの口調に、わずかに苛立ちのようなものが含まれていることにガジルは気付く。
「さあな、オレは今のところメタリカーナに会えさえすればそれでいい。……ただ、どういう経緯か知らねえが、人間が竜に我が子を託すなんざ余程のことだろ。そりゃ気にはなる。それがたとえ望んだことでもそうでなくても、子供を手放したことに変わりはねえがな。……そもそも、生きてるって保証はねえよ」
ナツは、ふとルーシィを想う。
あの時、天狼島から戻ったあと父親が亡くなったことを知らされて、すぐにそれを受け容れることができず、涙が出ないと言ったルーシィ。その顔が何故かナツの脳裏に浮かんだのだ。
「なんにせよ、生まれながら資質みてえなもんはあったんだろうが、メタリカーナのおかげで滅竜魔法を得た。少なくともオレは、……何と引き換えてでもこの力を手にしたことを後悔しちゃいねえ」
「……」
難しい顔で黙り込んだナツを見て、しまった、とガジルは少し後悔した。余計なことを口走ったかもしれない。
「おいおい、マジになるなよ。……言ったろ、考えたって無駄だ。所詮オレたちには、到底理解の及ばねえシロモンなんだよ」
「ああ……それもそうかもな」
これ以上は掘り下げるべきでないと悟ったのか、ナツはあっけらかんとした顔つきに戻り、あっさりと同意を示した。
――まったくこいつは、いつもバカみてえに直球なくせに、こういう時に限って物事の側面を鋭く察知しやがる……。
と、ガジルはガラにもなく仲間の心配をしている自分に気づいてゾッとする。
「チッ、酔いが覚めちまったぜ」
空になったグラスを引き寄せると、ボトルの栓を抜いて中身を乱暴に注ぎ入れ、一息に流し込んだ。
七
漏れだした魔力は繭のようにナツを覆い、行き場を求めてうごめいている。
おそらくは自身の意思によってその力の放出をかろうじて押し止めているのだろう。しかし、ところどころでそれは制御しきれずにひゅるっと炎の形を現し、その度に部屋がオレンジの光で照らされた。時折り天井近くまで燃え上がった火の先が木の梁を焦がし、パチンと音を立てる。
もし、この飽和した魔力が開放されたらどうなってしまうのだろう。ルーシィには想像もつかなかった。
「ナツ、お願いしっかりして、こっちを見て」
ペチペチと容赦なく頬を平手で叩く。
一触即発のこの状況下では、下手に刺激をするべきではないと考えるのが普通だろうが、ルーシィはお構いなしだ。
ナツがこんなことで暴走するはずがない、そう確信していた。
だがその時、繭の亀裂から一段と大きな炎があがり、ルーシィはその圧力で後ろへ吹き飛ばされた。
「きゃあっ」
失神しそうなほどの衝撃に思わず歯を食いしばる。
火炎は生き物のようにルーシィのむき出しの肩を舐め上げ、束ねられた金髪の先を焼いて頭上へ立ちのぼり消えた。
「ううっ……」
――これが、火竜の炎なのか。
直後に襲ってきたあまりの激痛に、ルーシィは顔を歪め小さく呻いた。動くこともできない。じっとりと汗が浮かび、額に前髪が張り付く。
と、ナツの喉がひゅうと鳴った。
だらんと投げ出されていた四肢の筋肉が強張り、続いて口がパクパクとなにか言いたげに動くのがわかった。
ルーシィは弾かれたように身を起こし、火傷の痛みも忘れてフラフラと駆け寄る。
「ナツ、ねえ、あたしがわかる」
「……う」
瞳の底には相変わらずどす黒いものが留まっているが、それでもなんとかルーシィの姿をとらえているようだ。
「よかった、そうやって意識を保っておくのよ、このままじゃあんた……」
「ルーシィ」
また闇の力に飲まれてしまうわよ、と早口で伝えようとしたが、ナツにさっきより強い口調で名を呼ばれ遮られた。
「……離れろ……いま、すぐ、……ここから、出て行け」
「……」
ルーシィは動じなかった。
ナツの表情は固まったままだが、どんな思いでその言葉を絞り出したのか、ルーシィには手に取るようにわかる。仲間である自分を必死に守ろうとするいつものナツを感じて、むしろ少し嬉しくなった。
「……バカ言わないで、あたしはハッピーからあんたのこと任されたの。このまま放っておくことなんてできるわけないでしょ」
――だいたい誰のせいだと思ってるのよ。
ルーシィは呆れたようにひとつため息をつく。さっさとこんなことは片付けてしまいたいと思った。ギルドで、部屋で、時には戦いの最中でも、いつも自分に向けられるあの屈託のない笑顔が懐かしかった。
「あたしは離れたりしない。もしあんたが、この先もそのままだったとしても、ずっとナツのそばにいるから」
口をついて出た言葉はなんだかプロポーズのようで、ルーシィは言ってしまってから恥ずかしくなったが、それは紛れもなく本心だった。もっとも"この先もそのまま"にしておくつもりはさらさらなかったが。
ナツはしばらくの間押し黙っていたが、ゆっくり口を開いた。
「魔力が、制御、できねえ……このままじゃ……家ごと、ふっ飛ばしちまうかも、……あん時みたいに」
あたりの重苦しい空気が大きく揺らぎ、床がみしりと鳴った。
「ルーシィ……頼む、オレの、言うことを聞……」
言い終わるのを待たず、ルーシィはおもむろにナツの手をとって包み込むようにぎゅっと握りしめた。
「ナツこそあたしを信用しなさいよ。あんたは今、ミッドナイトの魔法でおかしくなってるだけなの。夢と現実がごっちゃになっちゃってるのよ。大丈夫、あたしが絶対なんとかするから」
そう言った瞬間、つながれた手の甲を鋭い熱がかすめ、みみず腫れのような痕を作る。
「……っ」
ナツはぴくっと身を縮め、ぱっとルーシィの手を振りほどいた。
「よせ、……こんなこと、するな、……オレから、離れろ」
荒くなる呼吸に合わせて呻くように言った。
「……このくらいなんでもないわよ」
「ルーシィ、……ごめん、ダメなんだ……オレは、もう、……無理だ、こんなの、は、……耐えられねえ」
無表情に見開かれたナツの目に涙が溢れ、目尻を伝って滑り落ちた。
「なんで、謝るのよ……」
濡れた瞳は、未だ闇を湛えたままだ。
「ごめん、……ルーシィ、ごめん……オレは、怖いんだ、……頼むから、放っておいてくれ……」
ルーシィは信じられない気持ちでそれを見下ろしていた。
動揺していないわけではない。しかしそれ以上に、どうしようもない苛立ちが募ってくる。
ひとりで勝手に思い悩んで自ら闇の中に閉じこもった上、ナツがそこから出ることを拒んでいること、そしてその涙の贖罪が、自分を傷つけたことに対して向けられたものだということ、なにより、あのナツが、という気持ち。
考えるのが面倒になるほど、ルーシィはとにかく無性に腹が立っていた。
「……ごめん」
「うるさい」
ダメ押しのひと言で、ついにルーシィの怒りはピークに達し爆発した。
八
ゆらりと身を起こして、ナツの首に巻かれたマフラーを掴むと、ルーシィはやおら力任せに引き寄せた。
ただでさえ長いこと一切の動作を放棄していた肉体は、予測不能だった彼女の行動に抵抗する術もなく、まず頭を自重で後ろへ持っていかれ、次に勢いよく上半身ごと持ち上げられる。視界がぐるんと縦方向に半周し、ナツはわけがわからなくなった。
そこへ、どすんと何かがへそのあたりに落ちてきて思わず息がとまる。
人形のように重力に逆らおうとしないナツの身体が勢いで傾くのを煩わしく感じたルーシィが、マフラーを手綱のごとく引いたまま、その腹の上に馬乗りにまたがったせいだった。
ナツはとりあえずなにが起こったのか状況を把握しようと、だらんと下げていた頭をゆっくり起こす。
すると、息がかかるほどの距離に見慣れた金髪の少女の顔があった。
一見冷静そうなその表情の中に、野性的とも言える激しい怒りの情動を見た瞬間、さらに襟元をぐいと引き上げられて、ナツの半開きだった口が柔らかいもので塞がれた。
さっきから周りで起きている事象について、ひとつも正確には理解できていないナツだったが、ルーシィが今、自分に何をしてくれたかを認識するのにたいしてかからなかった。力が抜けきっていた全身に、今までに感じたことのない種類の緊張がはしる。
初めて触れたにしては、曖昧さや、ためらいや、羞恥のようなものがほとんど含まれていないその口づけは、正直ロマンチックさの欠片もなかった。しかし長く虚ろだったナツの心には、雷が落ちたようにがつん、とダイレクトに伝わる何かがあった。その正体を確かめようと神経を集中すれば、一層パニックになりそうな予感がしてナツはそれ以上考えるのをやめた。
と、身体を包んでいた魔力の膜がふわりと形を変え、みるみる薄くなりはじめた。繭の表面にいくつも穴が開いたように溜っていたエネルギーが上へ上へと漏れ出し、やがて四方に霧散していく様子が、開いたままだったナツの目に映った。体内にくすぶっていた大きな熱の塊も、いつ暴発してもおかしくないと思っていたのが嘘のように、ゆるゆると溶け出し体温に紛れて消えた。
ルーシィがそれに気付いたかどうかはわからないが、彼女が静かにその唇を離し、閉じていた瞼をあげた時には、部屋の空気はすっかり元に戻っていた。床や天井の一部に小さな黒い焦げ跡が残ってはいるが、もともと手入れの行き届いた家ではない。耳鳴りを起こすほどだった魔力の圧がなくなったことで、辺りが急に静かになった。
それでもルーシィの中のイライラはまだ収まる気配はない。
呼吸を止めていたせいだろう、肩で息をしながら、依然としてナツをまっすぐ睨んでいる。
「……なに、すんだよルーシィ」
その視線をすれすれの距離に受けながら、とりあえず非難を口にする。
かたや別の所でじりじりと迫り上がってくる焦りのようなものを、ナツは無視できなくなっていた。じっと息を潜めて何も考えまいと身構えていたつもりが、逆にそれは、しばらく打ち捨て置かれていた感覚を研ぎ澄ます結果となっていたようだ。
「ナツが悪いんでしょ、あたしを」
小さな声だった。しかし、それは胸の空洞に反響し、色と形をもって確実にナツを刺激した。
「あたしを置いていこうとするから」
もともと深くものを考えるタチではないその頭の中が、さっきまで激しく混乱していたのは確かだ。
だが、魔力を制御できなくなっていたことへの不安も、暴走の恐怖から開放されたという実感も、今、自分を見上げる深い鳶色の瞳と、抑えきれない昂りが表れた声と、絡みつくような甘い香りに脳をまるごと支配されたナツには、もはやどうでもいいことだった。
そばにいるのが"ルーシィである"こと、それだけで十分だったのが、ここへ来て急に引き戻された五感を通して、様々な情報が一気になだれ込んでくる。
それは、腹の上へ乱暴にまたがり、挟みこむようにその胴体を支えている太腿の感触であったり、なめらかな首筋から漂う石鹸の匂いであったり、怒りで紅潮した柔らかい頬や、まだ充血が残る大きな目や、影を落とす長い睫毛であったりした。とにかくルーシィを形成するそのすべてを、普段なら考えられないほどに艶かしく認識させられる。
――きれいだ、とナツは思った。
「……そんな目で、見んな」
ついぼそっと呟いた言葉はナツが言いたかったことと違ったが、明らかに感情が宿ったその声音に、ぴくり、とルーシィの眉が動いた。
責めるような視線こそ外さないが、彼女を突き動かしていたであろう怒りの気配が小さくなって行くのを感じた。はりつめていた緊張が消え、その表情が若干和らいだのを見て、ナツは何かたまらない気持ちになる。
ふと、さっきルーシィが強引に重ねてきた唇の温度を思い出した。
ほとんど無意識に腕がのび、両手がルーシィの頭を包んだ。顔を傾けると、ルーシィはごく自然にその瞳を伏せる。ナツは当たり前のようにその無防備に開かれた唇に吸い付き、ゆっくりと熱を確かめた。
弛緩したナツの舌はそこに空間があることを許さないように、しかし決して無理のない形で侵入してきては、何かを刻み付けるかの如く何度も往復する。
ルーシィは、はじめほんの少しだけ戸惑いを見せたが抵抗することはなかった。それどころか、ナツの動きひとつひとつを本能的に察知しては、彼の望むものを自ら差し出しているようにさえ見えた。
口づけは繰り返されるうち少しずつ激しさを増し、呼吸のタイミングがはかれなくなる。絡ませた舌の動きに合わせて毛束を梳くように撫でていたナツの手が、時折つい必要以上に入りそうになる力を持て余し、ぎゅっと握られては金色の髪をくしゃくしゃにした。
顔が離れればすぐに互いの視線が絡み、潤んだルーシィの瞳に吸い寄せられてナツはまたその唇を覆い塞ぐ。求めているものがそこにあるようで見つからない。ぞくぞくと自分を突き動かす何かを止めることができず、際限なく没頭してしまう。息を継ぐ間も、惜しい。
「はぁっ……」
――もっと、奥へ入りたい、隙間をひとつ残らず埋めたい。
そんな強い衝動に駆られて、その手をルーシィのうなじへ滑らせた時、華奢な肩を広範囲に覆う生々しい火傷の痕が目に入った。途端、恐ろしい力で引き戻されたようにナツは我に返る。
「あ……」
傷だけではない、カットソーやスカートはところどころ焼け焦げてその下の素肌を晒していたし、顔も煤で汚れ、髪は一部毛先が溶かされたように短くなっていた。あらためて冷静に見れば、ルーシィの姿はボロボロだった。
「……ナツ」
視線の先を追って、ナツが動きを止めた理由をルーシィは即座に悟った。
彼女自身、身を隠す布地の大部分が焼失していることにたった今気づいて顔を赤らめるが、目の前の少年が呆然と見ているのはそこではないことがわかると、ふわっと微笑んで言った。
「ねえ、……あたし、ナツが思ってるほど弱くないよ」
ルーシィにははじめからどんなナツでも受け容れる覚悟があった。何が起きようが自分なら彼を元通りにできると考えていたし、ましてやナツ自身を恐れるなどありえないことだ。
だからこそ、先ほどからずっと壊れ物を扱うように丁寧に自分に触れるその手を、愛しくももどかしく感じていた。
――いまにも壊れそうなのはどっちよ。
ルーシィはずっと掴んでいたマフラーから手を放し、その首に両腕を絡めるようにして身体を密着させた。ナツがピクリと硬直する。
とっさに額をルーシィの肩口に押し当て、互いの間に隙間を作ろうと試みるが、否応なしにその豊かな胸元が視界に飛び込んできて、ナツは思わず息をのんだ。
むせ返るような甘い香りにめまいがする。
「……ダメ、だ、ルーシィ」
ナツは猫のように彼女の首筋へ頬をすりよせ、くぐもった声を出した。ダメだと言いながらも、その細い胴を抱き返す腕は逆に力を増したようだ。
はだけた胸板に押し付けられる柔らかいものが、すでに擦り切れそうな理性を容赦なく圧迫する。抗えない強大な力がはたらいているようで、ナツは叫びだしそうだった。
その表情や意思や感覚が、ナツの中に少しずつ戻ってきているのは明らかだ。
そこに定まるべきものをひとつひとつ確認したくて、ナツの反応をどこか他人事のように観察していたせいで、ルーシィは自分の中に起きている変化に気づかなかったが、荒々しく吐き出される熱い呼気にあてられてか、身体の一部がぞくりと疼くのを感じた。
欲するままに頭を抱き、その柔らかな桜色の髪を撫でる。
腕の力が少しだけ緩んだその一瞬を見計らって、ルーシィは顔を傾け耳元に甘く囁いた。
「……我慢、しないで、ナツ」
それは耳の穴からたやすく入り込み、脳の奥を無数の針の先で突かれたように痺れさせる。
ナツは自制の糸がいとも簡単に焼尽するのをどこか遠くから見ていた。
九
電池が切れたように、どさり、とルーシィの肩へ頭をもたげると、あっというまに寝息を立て始めたナツの背中を、よしよしとあやすようにさする。
「ずっと、緊張していたのね」
ルーシィはホッとしてついこぼれそうになった涙を、両手がふさがっているのを理由に、ばふっとナツのマフラーに顔をうずめて拭った。ついでにその子供のような寝顔を飽きるまで眺めてから、右手を抜いて腰のホルダーに触れる。
少し迷って、並んだ鍵の中の一本を外して握り、意識を集中した。
光の中から現れたのは獅子の星霊。
「……やあ、ルーシィ、こんなところへ呼び出すなんて何かの嫌がらせかい」
何も言わずに従ってくれるとは思っていなかったが、開口一番で皮肉のこもった笑顔を向けられ、ルーシィは萎縮した。
「ごめんロキ、そんな顔しないで。あんたくらいしか頼めないと思って呼んだのよ」
「……わかってるよ、で、この状況で僕は何をすればいいのかな、見る限りお邪魔にしかならないと思うんだけど」
ボロボロの服でナツの上に跨がり、その腰を抱かれてしっかり密着したこの状態を、どう判断されるかは多少予想してはいたものの、ロキのあからさまに不機嫌な態度は冗談というには少し度が過ぎているように思えた。
「あたしの力じゃナツを運べないのよ。お願い、手伝って」
言い終わるか終わらないかのうちに、ぐいと腕をひかれ、そのままふわりと抱きかかえられた。
「あ」
当然、支えを失ったナツは前のめりに傾き、頭を勢いよく床へ打ち付けた。……が、目を覚ます様子はない。
ルーシィは目をまん丸くして硬直したあと、ロキを見上げて抗議した。
「ちょ、ちょっと、何もそこまですることないでしょ」
「あぁ、ごめんね。ちょっとだけ頭に来ちゃってさ」
柔らかな口調だったが、サングラスの奥の切れ長の目は全く笑っていない。どうやらロキは本気で怒っているらしかった。
「……もしかして、全部見てたの」
「……まあね」
主の危機に当然気づかないはずはなかった。飽和状態だった魔力の中にふたりが晒されていた間、ロキがどんな気持ちでをれを眺めていたか想像に難くない。
「ごめんなさい、心配かけて」
「本当にね、君はどうしていつもそんなに無茶をするんだか。でも……」
――星霊界を追放され、この世界で消えゆくことを受け入れていた自分に、その命を懸けて生きる道を切り開いてくれたこの少女なら、ナツを救うためにどんなことでもしただろう。
「僕はルーシィを、信じてたからね」
「……ロキ」
優雅な仕草でルーシィを床へ下ろすと、指先でその額についた煤の汚れを拭ってやりながら、あらためて彼女の痛々しい姿を眺める。
「……君があの炎に焼かれた時、すぐに飛び出そうとしたんだけど」
低く冷たい、あまり聞き慣れないその声音に、ルーシィはちょっとびっくりしたような顔をしてから焦ったように言った。
「それで、怒ってるの。でもあれはナツのせいじゃないのよ、ミッドナイトの魔法がね」
「そんなことわかってる」
少し強めの口調で遮られて、ルーシィはたじろぐ。
ロキとて妖精の尻尾の仲間であり、ナツのことも心から信頼していたにちがいない。だからこそ、ルーシィの白い肩に残された火傷の痕が、辛く、やるせないのだ。
「ほ、ほら、この通りふたりとも無事だったんだから、いいじゃない、ね」
ルーシィが向けるその笑顔の中に、これ以上自分のことで心配させまいとする意思が表れていて、ロキはなんだか少し悔しい気持ちになる。
――ちょっとだけ、意地悪をしてやりたくなった。
「君は本当に……残酷だな」
「えっ」
ロキは再び距離を詰めると、ルーシィの小さな顎先に手を添え、くいっと自分の方へ向けさせる。不思議そうに見上げる少女の顔にぎりぎりまで近づいて、澄んだ瞳をじっと見つめたまま囁いた。
「あんな激しいキスシーンを見せられて……僕がどうかしないとでも思ったの」
「……なっ……」
きょとんと目を瞬かせたのち、一気に顔を真っ赤に染めたかと思うと、ぱっとロキを押しのけ、ルーシィはそのまま固まってしまった。自分が怒りにまかせてナツにしたことや、その後の豹変したようなナツの言葉や体温、唇の感触を克明に思い出し、さらにそれを見られていたことを知ってもはやパニック状態だ。
床の一点を睨みながら羞恥に震える少女を、ロキは心から愛しいと思う。
――君でなければ、ナツを助けられなかったんだよ、ルーシィ。
あえて言葉にはしなかった。まだそれに気づいて欲しいと思ってやれるほど、自分も大人になりきれていないのかもしれない。
「参っちゃうな、ほんと」
ロキは自嘲気味につぶやくと、顔を地面につけたままカタツムリのような体勢で眠っているナツの元へつかつかと歩み寄り、むんずとマフラーを引いてその身を起こさせた。
「……そういえば、ジェネシス・ゼロの話だけど」
ルーシィはロキの言葉にはっと我に返る。
「なにか知ってるの」
「いや、そういうわけじゃないんだ。ただ、ちょっと気になってね」
「あたし、無限時計と一体化していたせいで、あの時のことはっきりは覚えていないの。でも、この手でリアルナイトメアを操ったとき、なんていうか……意志の及ぶところがすごく曖昧だったのよ……。同じようにジェネシス・ゼロが作り出す空間も……」
「……おそらく、術者であるミッドナイトやブレインですら、その内部に関しては制御できるようなものではないだろうね」
「じゃあ、あの魔法……というより、あの空間でナツに何が起きたのかは、もう知りようがないってことよね……」
ルーシィが不安げな視線をナツに投げかけるのを見て、ロキは言った。
「少なくともナツが今、悪夢の闇にとらわれていないことは確かだと思うよ」
マフラーを放し、肩にその腕を回すと軽々と抱え上げる。
「その証拠に、この寝顔はいつもの間抜け面そのものだ。きっと目を覚ますよ」
ロキはどさっと乱暴にナツの身体をソファへ放り投げた。
その扱いにもまったく動じる様子なく、ナツは気持ちよさそうに眠っている。
「……本当にそうね、いつもの間抜け面だわ」
くすくすと笑うルーシィの安心したような表情にロキはホッとする。
「さて、役目も済んだし、僕はこれで失礼するよ」
「ありがとう、ロキ。助かったわ」
「お安い御用さ。……朝までナツを頼んだよ、ルーシィ」
「うん、まかせて」
「ああ、覗いたりしないから安心して。……僕はそこまでマゾじゃないんでね」
ウインクを投げると、ルーシィが口を開く前にロキは光の渦へ消えた。
「な、な、何言ってんの……」
その火照った顔が治まるまでの間、ルーシィはソファで寝息を立てるナツを振り向くことができなかった。
十
「これでよし、と」
洗い終えたボウルを水切りカゴへ置くと、ちょうど鍋の蓋がカタカタ鳴り出してルーシィは慌てて火からおろした。
家から持ちだした材料は、まさに手当たり次第詰め込みました、という感じで、我ながら意を解せぬほど脈絡のないものばかりだった。
どれだけ自分が動転していたのかがよくわかり、ルーシィはひとつひとつそれらをテーブルにならべながら、かっこ悪いような情けないような気分になってついひとりで笑ってしまう。
それでもなんとか、根菜とベーコンでスープをつくり、オリーブオイルで軽くソテーした野菜にスパイスを振り、すりおろしたチーズをのせてオーブンへ入れた。厚めにスライスしたバゲットは卵と牛乳と蜂蜜を溶いた液に漬け込んでおく。あとはたっぷりのバターで焼くだけだ。サラダにできそうな食材はなかったから、代わりにりんごを剥いてあげることにする。紅茶は以前ナツが好きだと言っていた茶葉の缶を持ってきていた。これで完璧だ。
ナツが目を覚ませばすぐにあたたかい食事を出せるよう準備を整えおわると、ルーシィはようやく自分の心が落ち着きを取り戻した気がした。
ソファに仰向けに横たわるナツの隣りに腰掛けて、はだけた上着をなおしてやろうと腕を伸ばした時、ナツの手がルーシィの細い手首を掴んだ。驚く間もなくぐいっと引き寄せられ、ルーシィはそのままナツの胸に顔面を潰され呻いた。
「ちょっと、何すんの……」
鼻を押さえながら条件反射のようにギロリと睨むが、ナツは相変わらず大口を開けて熟睡しているようだ。
「なんなのよ……もう……」
いつの間にかガッチリと背中に回された腕はどうやっても外すことができず、ルーシィは諦めてそのままじっとしていたが、ほどなくして襲ってきた睡魔に抗う術はなく、揺れる体温を感じながらあっというまに眠りについた。
十一
カーテンの隙間から差し込む朝日がちょうどルーシィの顔を照らし、眩しさで目を覚ました。
数時間は眠っただろうか。狭いソファの座面に無理やり重なりあって横になり、窮屈な姿勢をとっていたせいか、まったく疲れはとれていない。それどころか、床についていたはずの両足も、いつの間にかナツの股の間にホールドされ、完全に身動きを封じられていた。
――黙って帰ったりしないのに……。
無意識でもそこまで自分を必要としてくれていることに嬉しくなり、つい口元がほころんでしまう。
ルーシィはしばらくの間、鱗模様のマフラーから覗いた首筋が脈動するのを見ていたが、ふとそこへ鼻先を押し付け、頬をすり寄せて、唇で耳朶に触れてみたい、という強い欲求が沸き上がるのを感じた。そんなことを考える自分にびっくりしながらも、かといってこの感情を無理やり押し留めてしまう理由もない気がして、ルーシィはそのもやもやしたものを持て余した。
早く起きないかな、と思うのと同時に声が出ていた。
「ナツ」
返事はない。だが、かわりにその筋肉がふわっと弛緩するのを感じた。
「……目、覚めたのね」
ナツの両腕はまだ彼女を解放する気はないようだったが、先ほどと違ってその拘束は甘い。
ルーシィが上体を起こすのに合わせて、背中に置かれていた手のひらが優しく沿うように細い腰へ滑り降りた。
覗きこまれたのがわかったのか、ゆっくりと瞼が開かれ、その瞳に少女の姿をとらえるとナツは少し微笑んでみせた。
「……おはよう、ルーシィ」
「おはよう、ナツ」
ルーシィは嬉しくなって、すっかり表情を取り戻したその顔にそっと手をのばし触れてみる。
下りた前髪を掻いて、その額を、眉間を、まつげを、鼻筋を、細い指先が熱をうつしながら移動する。ナツが昨日、自分にそうしたように。
まだまどろみの中から完全には抜け出せていないのか、されるがままにじっと黙ってルーシィを見つめていたが、その指が昨夜飽きるほどに何度も重ねた唇の凹凸をやわらかくなぞった時、ナツは思わず目を閉じ吐息を漏らした。
予想外の反応につい手を引っ込める。気づけば、肌が密着している部分がどこも焼けるように熱い。ルーシィは、どことなく切羽詰まったような空気に違和感を覚えた。
「あっ……」
次にナツが目を開いた時、ルーシィは背をソファの座面に押し付けられていた。
檻を作るように膝を立て、腕を突っ張って、逃すまいとその中に閉じ込めながらナツはルーシィをまっすぐ見下ろしている。
「……ナ」
「……我慢するなって、言ったよな」
その言葉に思わず目を見開く。
――あれは、そういう意味で言ったんじゃ……
口を開きかけたが、それは声にならず再び喉の奥へ吸い込まれる。はたして本当にそういう意味で言ったのではなかったか、自分でもわからなかった。
「ルーシィ……」
かすれた声が耳に届き、ゾクゾクと胸がざわめく。その怒っているような困っているような余裕のない面持ちに、ルーシィはこれから起こるであろうことをうっすらと予測して、激しく高鳴る鼓動を抑えられなくなった。
ルーシィがその瞳を閉じ小さく頷いたのを合図に、ナツは腕の中の細い身体を強く抱きしめ唇を重ねる。
自分の思考と別のところで手足が勝手に動いてナツに応えるのを感じながら、ルーシィはその意思に身を委ねた。
欠けていたパズルのピースが、あるべき場所へきちんと嵌っていくように、そこにひとつも間違いがないことを確信しながら、ふたりはその行為に没頭した。
それはまるで、ナツはルーシィの、ルーシィはナツの、体温や感触、声や息遣い、動作、反応、そのひとつひとつをすべて心に刻み付けんとしているかのようだった。
ずっといちばん近くにいたのに、これ以上ないほど触れていたのに、それでも足りないと感じていたものが満たされていくのがわかる。
押し寄せる幸福感にめまいがしそうで、ルーシィは何度も深呼吸をした。
眠ってしまっていたのかと思ったが、せいぜい数分のことだったようだ。
額に落とされた口づけに気づき安心して目を開けると、そこにはこの数日間、ずっと欲してやまなかったあの笑顔があった。
「やっと、見れた」
「何をだよ」
「ふふ、教えない」
ルーシィは不思議そうに首を傾げるナツの頬を押して寄せたり引っ張ったりしてひとしきり喜びを堪能したあと、のそりと起き上がった。
「どこ行くんだ」
その子犬のような表情に、ルーシィは思わず吹きだしそうになる。
「……どこにも行かないわよ。お腹すいたでしょ、朝ごはん用意してあるんだ」
そう言ったものの、床に脱ぎ散らかされた衣服の中から穴だらけのカットソーを手にとってため息をついた。
「着なくていいだろ、別に」
「な、何言ってんのよ、いいわけないでしょ」
すごい剣幕でルーシィに怒られ、渋々ナツも服を身につける。
「どうせすぐ脱ぐことになるのに……」
「なんか言った」
鬼の形相でルーシィが振り向いたタイミングに合わせて、ナツはその唇にキスをする。
思ってもいなかった不意打ちに真っ赤になって固まってしまったルーシィを抱き寄せ、その肌に手を這わせはじめたナツだったが、はたと何かに気づいたように動きを止めた。その鋭い視線がキッと玄関の方へ注がれ、しばらくそこを凝視していたが、すぐにルーシィに向き直った。
「……どうしたの」
「……いや、なんでもねえ」
そのままソファに押し倒され、今着たばかりの服はナツの予告通り再び床へ投げ捨てられた。
十二
――その頃、ナツの家の玄関の外では
「……」
「……どう思う、今の」
「どうって……なあ……」
「あれは、確実に気づいてるね、オイラ自信あるよ」
「あらあら、ナツってば大胆ねえ〜」
「ギヒッ。悪趣味な野郎だぜ」
「わ、私、もう帰ったほうがいいでしょうか」
「面白そうだからもう少し見てましょ」
――十五分後
「おまえたち、いい加減にしておくれよ。わたしゃ忙しいんだよ。さっさとそのドアを開けりゃいいじゃないか」
「す、すまないが、そういうわけにもいかんのだ」
「そうだぜばあさん、ここはさすがに空気読まねえと……」
「オイラ朝になったら戻るってちゃんと伝えたのにな」
「あらあら、すごいわね、あんなことまで」
「ギヒッ。こりゃ見てらんねえな、こっちの身が持たねえぜ」
「あわわわ、あの、みなさん、これ以上はその、プライバシーが」
「そんなこと言いながら、あんたもしっかり見てるじゃないの」
――三十分後
「はあ……まったくなんて子たちだろうね。……悪いが帰らせてもらうよ、診てもらいたきゃ自分で来るように伝えとくれ」
「なんということだ……だ、大丈夫なのか、あんなことして」
「おいエルザ、ちょっと顔を出しすぎだ、見つかっちまうぞ。つか、オレが見えねえ」
「くふふ、ナツってば、ルーシィのことは絶対見せない気だね」
「あらあら、まあまあ」
「ギヒッ。確かにうまいこと隠しやがるな。まあ、聞こえてるけどな」
「わ、私にも聞こえます、どうしようシャルル、ルーシィさんが大変なことに……」
「いいからちょっと黙ってなさい」
――二時間後
「……」
「……」
「……」
「あらあら、まあまあ」
「……ギヒッ」
「……」
「……帰りましょ、ウェンディ」
― 完 ―
そのあともイチャイチャしてたんだろおおお!
面白かったです!
木綿さんの表現のしかたはなんでこう…色めかしいというか妖艶というか。
そうですね、なんか大人っぽくて好きです^^
結構な量があったにもかかわらず、さらさら読めたので…かといって内容はぜんぜん薄いわけでもなく、
…もう、なんですか、木綿さんはなんでもそつ無くこなすのですね。
最後になりましたが、初短編完成おめでとうございました^^
面白かったですか!面白かったですか!そうですか!ヤッター!
いやあ、私は客観的に淡々とお話が綴られているのが好きなタイプではあるんですが
文章力が稚拙で語彙も少ないために、説明文のようになってしまいがちで困っています。
なので、伝えたいことがきちんと表現できているか心配でなりませんが、とりあえずは
楽しんでいただけたようで嬉しく思います。
ところで私、なんにもそつなくこなしませんよ。大人として社会の中で最低限やるべきことすら
すごくおろそかにして生きています。そうです、私が残念な大人です。
ちなみに二時間以上もイチャイチャしてたのは、ナツが意地になって外のギャラリーに
見せつけるためでもありましたが、みんながそれぞれ帰宅したあとは、たぶんちゃんと
ハッピーも呼んで一緒に朝食を食べたと思います。
どのセリフが誰なのかわかったかなあ……(;・∀・)
見せつけるってどんだけ独占欲強いんだ…ナツさん…。
ダメダメ!ウェンディには教育上よろしくないから!
すごい面白かったです。
鬱ナツ。いいなぁ。
んで、ルーちゃんって実は男前ですよね?
ナツの為なら火傷してもかまわないとか。
うんうん。いい。いいよ。
魔力の暴走で火柱…。
ガジルくんだったら、ビスとか撒き散らかすのか…って思ったら、それも迷惑だな…と。
これからも、楽しみにしてまっす。
あ、それとお言葉に甘えて…。
HPのURL貼り逃げしていきます≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ
ナツすごいですね独占欲とか言うんですかね(。-∀-)
見せつけちゃってけしからぬ!
……ごめんなさい冗談です見せつけられて嬉しかったです(。-∀-)
にやにやが止まりませんでした(´∇`)
初短編完結おめでとうございます!
いらっしゃいませ、感想ありがとうございます。
ウェンディに見せるとまずいこと、何かありましたかね?はて?
てゆうかぁ、べつにぃ、何してるかとか書いてないしぃ〜。
実はですね、ふたりは将棋をさしていただけです。ただの全裸対局です。
うそですすいません。
面白がっていただき大変嬉しいです。ヤッター!
はじめ、ナツはもっとずっと情けないヘタレ設定でした。
でもやはりどうしてもずっと受け身でいさせるには無理が生じてきまして、結局わりと早い段階で
自我を取り戻す羽目になりました。凹ませる原因もイマイチ足りない気がしています。
ルーシィ男前ですね。私の中のルーシィ像というのは、本当に切羽詰まったり、追い詰められたりした時に
昭和の母のようにものすごく肝が座っている感じなんです。
特にそれがナツに対してであれば、でかい器と強い母性を大いに発揮するのではないかと言うことでこうなりました。
ガジルくんの魔力が暴走したら撒き散らすのはビスでしょうね。
顔や腕に打ち込まれてるビスやネジが全部とれて、中身をあけて確認できるようになるかもしれませんね。
はたして彼にあそこまで凹むような繊細な心があるのか、という疑問は残りますが。
サイトのURLありがとうございます。実はもう既に、自力で見つけておりました。
後ほどリンクページへ貼らせていただきます。完了後、こちらのカキコミのURL部分は削除させていただきますね。
よろしくお願いいたします。
いらっしゃいませ、こちらも読んでいただきありがとうございます。
にやにやしていただけましたか、えへへ嬉しいです。にやにや。
実は、ナツが見せつけた件に関しまして、皆さんの食いつきっぷりが半端ないことにいささか驚いております。
まあ確かに2時間はちょっとアレだなというのはありますが、そこに行き着くまでのナツがあまりに情けなかったので
つい、反動でしでかしてしまいました。てへ。
それにしても、このシーンを皆さん揃って『独占欲の表れ』と読み取っていらっしゃることがすごいなと思いました。
確かにその通りなんですが、ナツらしさを出したかったという意味では『別に見られてようが関係ない』も少しあります。
独占欲の表現は、ルーシィを隠すという一点のみだったので、わかりにくいかもと思っていたのです。
いやはや、さすがのナツルー脳、侮れませんな。
お祝いのお言葉ありがとうございます。
これからもコンスタントに上げれらたらいいなと思いますが、今は精魂尽き果てております。
がんばります!
今後も期待してまーす!!!!
小説の感想をありがとうございます。
長かったですかそうですか。
はじめ30枚くらいの予定でしたので少し短編にしては長いほうかなと私も思ったのですが
これから書いていこうとしている長編が、少なくともこれの倍以上のボリュームにはなりそうなので
とりあえず60枚は短編ということにさせていただきました。
実はこの話にはさらに続きがあったのですが、あまりに長いので今回はカットすることにして
同シリーズの別のお話としてそのうち書けたらいいなと考えております。
小説に引きこまれていただき、嬉しい限りです。
厨二脳な私は、例によって難しい言葉を羅列してカッコよくまとめようとしたりしがちなので
とっつきにくくならないようにできるだけわかりやすく言葉を選んだつもりなのですが
いかんせん60枚もある、というだけで皆さんなかなか食指が動かないようですね。
長編とか、誰も読まないかもなあ。
笑顔より、真剣な顔とか苦しんでる顔のナツが好きな木綿です。
るーちゃんとは一生意見が噛み合わない予感がしますね。
最後まで読んでくださってありがとう。
今後ともどうぞ生暖かい目で以下略。
いや、本編より面白いかも…!何はともあれ、またこーゆうの見たいです!
いらっしゃいませ。
初めて書いた小説をそこまで褒めてくださり、私はニヤニヤしすぎて顔面が痛いです。
それこそ小学生中学生の頃は、お話を考えるのが好きな子供でしたが、残念ながら
それを表現する術を持ちあわせていませんでした。
大人になるまでの間に、なにか必死に文章や絵をかいてすごしたということもなく
つまり基本的には技術も想像力も当時のままですが、年齢だけは重ねています!
この『マインド・リフレクト』に関してだけ言えば、ナツルーをイチャイチャさせる
目的のためだけに考えた話で、実を言うと私の中ではあまりストーリー性を重視して
いなかった作品です。ですがやはり初めて書いた作品を気に入っていただけるのは
とても嬉しいことですね。
よろしければ他の作品も読んでみてくださいね!
コメントありがとうございました。
面白い。
文章構成がうまい。
見てて飽きない。
素晴らしいと思います。
もう、本当に見ているこっちまで、ワクワクドキドキしちゃいました^^
そして、リクエスなんですが・・・このイチャイチャしている部分を詳細に書いた小説を書いてほしいです。勝手な要求ですみません><
2時間もイチャイチャしてたなんてすごい
皆に見られながら?すごっ
ナツの運命の人はルーシィだね
中盤のナツの魔力の暴走するシーンは、とてもハラハラとうるうるを同時に感じることが出来ました。それに、読んでいるうちに自分自身が世界観に引き込まれて、とても美しい小説だなと思いました。
イチャイチャするシーンも2時間はすごいと思いますが…苦笑
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