一
ひゅん、と右耳すれすれのところをかすめて飛んでいった空の酒瓶が、後方の壁にたたきつけられ派手な音を立てて粉々になった。
「あらあら、もう。危ないわねえ」
と、その破片を拾うためにしゃがもうと腰を低くしたミラジェーンの頭上を、ハンバーガーの乗った皿がフリスビーよろしく回転しながら飛んできた。陶器製の円盤は先程の酒瓶と同様、壁にぶつかった衝撃でたやすく真っ二つに割れ、乗せていたものが大きく弧を描いて宙に舞う。
屈んだ体勢で一歩踏み出そうと持ち上げられた足の下には、さっきおやつに食べたバナナの皮が今や遅しと出番を待ちわびて横たわっていた。果たしてミラジェーンは期待を裏切ることなく絶妙のタイミングで見事にそれを踏みつけて滑り、そのまま前方へつんのめった。
床には鋭いガラスの破片が散らばっている。当然その上へ倒れれば少しの怪我では済まないだろう。
ミラジェーンは咄嗟に手近にあった金串を引き抜くと、木製の持ち手をしっかり握り、杖の要領で床を突いた。通常の物より長くしっかりした作りの特注品で、これにブロックのラム肉と大きめに切った野菜を交互に刺してオーブンでグリルした特製バーベキュープレートは、若い魔導士たちに人気のメニューだ。
体重をのせてしなる金串の反動をうまく利用して、なんとかバランスを立て直したミラジェーンが目の端で何かをとらえた。
トムヤムクンの鍋を煮立たせているかまどの火の中へおもむろに串の先を突っ込み、逆の手で棚にきちんとたたんで収まっていた清潔な布巾を一枚取ると、あかく焼けた金串を滑らせる。天井へ向けて突き出すように構えると、尖った先端めがけて落ちてきた風味豊かな全粒粉入りバンズの下半分がすとっ、と華麗に刺さった。続いてみずみずしいフリルレタスがはらりと舞い降りる。厚めに輪切りにされたトマトが乗り、バラバラにほどけて降ってきたオニオンスライスもきちんと元の形におさまった。肉汁滴るビーフ100%のパテはまだかすかに湯気を立てていて絡んだソースがキラキラと光を反射しながらその上に着地し、さらにチーズとバンズの上半分も無事金串に貫かれた。
ミラジェーンは終始微笑を湛えたままだったが、その動作にはひとつの無駄もなかった。
「ドロイ、夕食は無事よ。穴が開いちゃったからお代はサービスするわね」
と、ホールの端に立ち尽くして、手から消えた料理の皿の行く末を目で追っていたドロイににこやかに声をかけ、手早く新しいプレートにハンバーガーを盛りつけ直した。
「ありがとう、ミラ」
礼を言いながら、皿を受け取ろうとしたドロイの後頭部めがけて、分厚いハードカバーの本がくるくると縦に回転しながら驚異的なスピードで飛んできた。
「よけろー、ドロイ」
誰かの焦った声に巨体がのっそり振り向いた時には既にその脅威は去っていたが、仲間たちの表情は安堵とは程遠いものだった。全員、あんぐり口をあけ目をまん丸に見開いたまま、不自然な体勢で硬直している。
「……なっ……」
本の持ち主であろう金髪の少女が、床にポトリと落ちた黒い塊を見つめて、わなわなと震えその場にへたり込んだ。
本日発売のシリーズ最新刊『ハミー・デッターとニュルニョルニョイのひみつ』は、誰にも読まれぬまま火竜の炎で消し炭となっていた。
「なんてことすんのよーーーーーっ」
水を打ったように静まり返ったギルドに、ルーシィの悲痛の叫びがこだまする。
「しょうがねえだろ、ドロイがケガするとこだったんだぞ」
「爆風であたしの本吹き飛ばしたのはあんたでしょう」
「なんだよそのくらい、本なんかまた買えばいいだろ」
「馬鹿言わないで。予約していたから手に入ったけど、もうどこの書店でも完売よ。次の入荷だっていつになるかわからないくらいなんだから……」
ずっと楽しみにしてたのに……と涙ながらに訴えるルーシィにうっ、とたじろぐ。背後から見守る仲間たちの視線が冷たく突きささり、ナツはそれ以上何も言えなくなった。
居合わせた人間全員を巻き込み、ギルドホールが半壊しかねない勢いで繰り広げられていたケンカは、幸いその一件によって一旦幕引きとなった。
「あら、ルーシィ、怒って帰っちゃったのね」
カウンターの上に頭だけをのせ、あからさまにがっくり肩を落とすナツに、ミラジェーンはにこにこと声をかけた。
「……謝ったけど、許してくれねーんだもん」
「そりゃそうよ、半年以上前から楽しみに待ってた本なのよ。かわいそうに、今ごろ泣いてるかもしれないわねえ」
歯に衣着せぬ物言いに、ナツは胸を抑えてうめき声を上げる。
「オレどうすりゃいいんだ……」
ミラジェーンはまったく調子を変えることなく、笑顔でナツを見ながら言った。
「ねえ、ナツはルーシィが好き?」
一瞬なにを言われたのか理解できず、火竜の少年はその場で目を丸くした。ぱっと顔を上げ、こちらにまっすぐ向けられた淡いブルーの瞳からその言葉の意味を探ろうとする。
時に普段の言動からは考えられないほど鋭く相手の心理を察知するナツだったが、ことにミラジェーンに関しては更にその上を行くタヌキっぷりで、実際のところどこまで本気なのか、何を意図した行動なのかわからない。当然のように核心をついたことを言う割にどこか飄々としていてまるでつかみどころがないのだ。
質問の答えは決まりきっていた。だが、今のような状況の場合、何を答えてもこの魔人の思うつぼだという気がした。
「……ノーコメントだ」
「うふふ、そう」
どうせ何を言って返したところで、ミラジェーンの返事は同じだっただろう。
ふわっと顔が上気するのを感じて、ナツは再びカウンターへ突っ伏す。すると、その頭の上に何か固い感触の物が乗せられた。
「……なんだこれ」
紙の袋に収められたそれが、本の形をしていることに気づいた途端、ナツは飛び上がるように身を起こした。
「ミラ……これってもしかして……」
「実はね、こんなこともあろうかと、私もその本、予約していたの」
ナツにあげるわ、とウィンクを投げてよこしたミラジェーンに、ナツは抱きついて頬ずりしたくなったがやめておいた。
「ありがとうミラ、感謝する」
そのままギルドを飛び出していったナツの背中にミラジェーンはやさしい視線を送る。
カウンターの一番奥の席で我関せずと事の成り行きを見守っていたガジルが、さも可笑しそうにつぶやいた。
「"こんなこともあろうかと"って、いくらなんでも無理がありすぎんだろ」
ミラジェーンはチラッとガジルの方を見るとにこりと微笑んだ。
二
「おいルーシィ、いるんだろ、開けてくれ」
外から見たルーシィの部屋は、まだ夜の8時過ぎだというのに明かりが消えていた。
窓から入るのはさすがに気が引けて、ナツは遠慮がちにそのドアを叩いた。
「……なにしに来たのよ」
ややあって中から扉が開き、ふて寝を決め込んでいたらしいルーシィが不機嫌そうな顔をのぞかせた。
怒りを露わにしながらも無視せずにドアを開けてくれたことにナツはほっとする。
「さっきは悪かったよ、その、ごめん。…………なさい」
ルーシィは珍しく神妙なナツの様子をしばらくじっと見ていたが、ふぅ、とひとつ溜め息をついてから言った。
「……それはさっきも聞いたわよ。もう怒ってないから、そんな顔しないの」
ナツの顔がパッと明るくなるのを見て、ルーシィは不思議とそれだけで満足した気持ちになってしまう。
「……お茶、入れるね」
そう言って微笑んだ少女がなんだかいつもより可愛く見えて、ナツは思わずミラジェーンの言葉を思い出す。
――ナツはルーシィが好き?
かあっと身体が熱くなるのがわかり、明かりのついた部屋の中へ入るのが怖くなった。
「いや、いい。謝りに、きただけだからよ」
「……なあに、そんなに凹んでたの。もう気にしなくていいって言ってるじゃない」
ルーシィはちょっと可笑しそうに言いながら、ナツの頭に手を伸ばしぽんぽんと優しく触れた。
赤い顔を見られまいと少し下を向いていたにもかかわらず、当然ヒールを履いていないルーシィは、ナツの頭の上へ余裕で手を置くことができるわけではない。おそらくは無意識に、白い素足がぴょこんとつま先で立ち上がったのを見た瞬間、ナツはその胸がなにか重く鋭いもので貫かれたような感覚をおぼえた。
「……っ」
「ナツ、なんか本当に変よ……大丈夫」
高鳴る鼓動と息苦しさで半ばパニック状態だ。
「な、なんでもねえ……」
「そう、ならお茶だけでも飲んでいってよ。……ホラ、あたしもさっきはちょっと大人気なかったっていうか……お詫び、したいし」
「……」
「あんたの言うとおり、本はまた買えばいいんだもの。……それより、ドロイが怪我しなくてよかった」
そこでナツはようやく、さっきからしっかり腕に抱えているもののことを思い出した。
「そうだ、ルーシィ、これ」
慌ててくしゃくしゃになった紙袋を差し出す。
「な、なによいきなり…………って、これ」
中に入っていたものをあらためて、ルーシィは目を見張った。まちがいない、ナツがさっき黒焦げにしたのと同じ装丁のハードカバー、半年間もずっと楽しみにしていた"ハミー・デッター"シリーズの新刊だ。一気にテンションがあがるのをどうにも抑えられず、ルーシィは奇声を上げ文字通り飛び跳ねた。
「なんで、ウソ、どうして、どこで手に入れたの。てか、ナツが探してきてくれたの」
「いや、これはミラが……」
「ああん、もうそんなのどうでもいいわ。ありがとうナツ、もう、最高よ」
嬉しさと驚きで昂ぶる気持ちをどう表現していいか分からないルーシィは、呆然と立ちつくすナツに飛びかかり、その首に腕を絡めて全力で抱きついた。
三
「……それで」
昨夜、怒らせてしまったルーシィを追いかけてギルドを出たナツが朝になっても帰って来なかった、というハッピーの証言を聞きつけたグレイが、隅のテーブル席でコソコソとナツを問い詰めていた。
「それでって、なんだよ」
寝不足だと言うナツは、そんなグレイに苛つきつつもつっかかる気力はないようだ。
「その後どうしたんだって聞いてんだよ。……まさかおまえ、そのまま朝までお楽しみコース的な」
ニヤニヤと目を細めてからかうグレイを、ナツはぎょっとした表情で見返す。
「……んなわけねえだろ。さすがに夜9時から朝までとか、どんだけだよ。いくら何でも身が持たねえ」
「えっ」
「……なんだよ、悪いか。言っとくけど、これでも結構頑張ったんだ。……なんせ初めてのことだったしよ」
ちょっと恥ずかしそうに鼻の頭をかりかりと掻くナツの顔は真剣そのものでグレイは戸惑う。
「……おい、ちょっと待て、ナツおまえ……マジでルーシィと……」
「だから、さっきから言ってるだろ。ハッピーにもちゃんと説明したぞ」
「マジかよ、なんてやつだ……てか、最後まで……いったのか……」
「あー……一応な、結構時間かかっちまったけど」
「……まあ、初めてなら当然だろ……それで、どうだった」
「なにが」
声のトーンを一段と落としてグレイはおそるおそる尋ねた。
「……良かったか」
「そ、そりゃ最初は、なんつーかオレも夢中で、ついつい引き込まれたっつーか……正直、よくわかんねえまま進んじまって……でもルーシィは気持ちよさそうだったしな」
「きっ、気持ち……って、ちょ、え」
「オレより、どっちかつーとルーシィのほうが限界だったんだよ。ずっと声出してるし、まあ相手がオレじゃなきゃあそこまでキツかないだろうけどよ。……実際、ひとりでだったらもっと早くイけるって言」
「うおあああ、ちょ、おま……やめろバカ」
グレイは大慌てでナツの口を覆った。
「……なんだよ、おまえが聞きたがったんだろーが」
わけがわからないといった顔でその手を振り払い、ナツは目を剥いて抗議する。
「いや、そりゃそうなんだが……あのな、そういう話はもう少しこう、オブラートに包んでするもんだ。てか、おまえ…………すごいな」
「オブ……なんだ、よくわかんねえけど……べつに隠すようなことじゃねえだろ、変なやつだな」
一方ハッピーは、ウェンディ、シャルルと共にテーブルを囲み、お茶を飲みながら昨夜のナツの話をして聞かせていた。
「へえ、じゃあルーシィさん、昨日のうちに念願の新刊を読むことができたんだね」
「発売日までにおさらいするんだって、一週間くらいかけて全シリーズを最初から読み直していたものね」
「そうなんだよ、でも昨夜はそんな成り行きで、ルーシィがその本をナツに読んで聴かせることになったらしいよ。ナツ、あんまり内容を理解できてなさそうだったけど」
「そりゃ、ある程度の設定はやっぱり最初から読まないとわからないんじゃないかしら」
「そうだよね、私もハミー・デッターシリーズは読んだことあるけど、今回の話もあの世界観を引き継いでいるなら、説明がないと難しいかもしれないね。ルーシィさんなら上手にお話してくれそうだけど」
「ルーシィも本当はひとりでじっくり読みたかったでしょうに。しかも相手があのナツとなると、話を解らせるのにそりゃあ骨が折れたでしょうね」
「うん、ナツは基本的に頭の中で何かを想像するのが苦手だからね。いくらルーシィに読み聞かせてもらってたとはいえ、正直あのナツが明け方までずっとそれに付き合っていたなんて考えられないよ。普段なら一ページももたずに眠っちゃうのに。いったい何があったんだろう」
「ナツも大人になったってことなんじゃないの」
四
ルーシィがご機嫌な様子でギルドに姿を表したのは昼過ぎだった。
「おはようルーシィ、今日はずいぶんゆっくりね」
ミラジェーンがカウンターの中から声をかける。
「おはようございます、ミラさん。朝ごはん、お願いできますか」
カウンターの椅子に腰掛け、ポテトサラダのサンドイッチとオレンジジュースをオーダーすると、いそいそと件のハードカバーを開いた。
「これ、昨日ミラさんがナツに持たせてくれたんですよね。本当にありがとう、すっごく面白かったです」
「そう、それはよかったわね」
ミラジェーンは手を休めることなく穏やかな笑顔を向けた。
「でもこれ、ミラさんが読もうと思って予約していたものじゃないんですか」
「ううん、私はあまりファンタジー小説は読まないのよ。それはルーシィが持っていてくれればいいの」
「そ、そうなんですか……でも、それならどうしてわざわざ予約」
「あらやだ、蝿が」
ルーシィの話を遮るように、ミラジェーンはゆらりと顔を上げる。
フライパンの柄を掴んでいた手首をくいっと返すと、鍋の中でじゅうじゅうと音を立てていた大きなサーモンの切身が天井近くまで跳ね上げられた。そのままもう片方の手も柄に添えると、上段から振りかぶって一気に叩きつける。不運な蝿は、なにが自分の身に起きたか理解する間もなくその短い生涯に幕を閉じた。
そこへちょうど裏面を下にして降ってきたサーモンを何事もなかったかのようにキャッチすると、つけ合わせの乗ったプレートに手早く盛り付けた。
「マックス、グリルドサーモンのバルサミコソース、おまたせ」
一流レストランのシェフ並の料理さばきに加え、武闘家のような身のこなしは見事としか言いようがない。
ルーシィはその一部始終をポカンと見ているうちに、さっきミラジェーンに聞こうとしていたことをもう思い出せなくなっていた。
「チキンビリヤーニとシシカバブ、おまたせ。ナブ、回鍋肉定食、もう少し待ってね」
「ミラちゃーん、ソムタムとヤムウンセン、あとビールお願いね」
「はーい」
「……ミラさん、ソムタムってどこの国の食べ物なんですか」
「さあ……どこだったかしら」
大げさに首を傾げる。
ルーシィには、この妖精の尻尾に来たばかりの頃からずっと気になっていたことがあった。何故だかそれをはっきりさせるのはいけないことのような気がして今まで聞くことができずにいたが、いい機会だ。意を決してルーシィは口を開いた。
「今更ですけど……その冷蔵庫、なんでも出てきますよね」
「……」
「そのう……入ってないものとか……あるんですか」
ミラジェーンの顔から一瞬笑顔が消え、辺りのオーラが一変した。同時にルーシィの耳元に低く冷たい声が届く。
――世の中には、知らない方がいいこともあるのよ。
「えっ」
ルーシィは目をこすって、いま一度カウンターの中を見る。
そこにはいつもの柔らかい微笑を湛えたミラジェーンが立っていた。
エピローグ
「あ、ナツ、グレイ、おはよう」
その声は普段よりワントーン高めに、グレイの耳にはやけに艶っぽく響いてドキリとした。
「おー、ルーシィ遅かったな」
昨夜あんな事があったにもかかわらず、いつもと特に変わらないナツの態度をグレイは一層ふてぶてしく感じながらゆっくり振り返ると、上気した笑顔をこちらに向ける金髪の少女と目が合った。が、反射的にぱっと下を向く。
生身のルーシィを認識したことで、グレイはさっきのナツの話を生々しく克明に思い出し、激しく動揺した。
関係のない自分がこうも意識する必要などどこにもない、普段通りに接すればよいのだ、と言い聞かせ、グレイはあえてその姿から目を逸らすまいとルーシィを見た。
「……お、おはよう、ルーシィ」
今日も相変わらずの薄着だ。
ぴったりと体に沿うストレッチ素材のショート丈Tシャツは襟ぐりがU字型に大きく開いていて、柔らかく豊満な胸がその存在をこれ以上ないほどに主張している。その上のあどけない表情とのギャップで、さらに強烈な破壊力を持つことにこの少女は気づきもしない。短いTシャツの下から覗くウエストラインはきゅっと絞られているものの、注目すべきはその肌質。薄い膜のような滑らかな皮膚は、触れればおそらくその手に吸い付くようにしっとりと馴染み、口をつければまさに虜となるに違いない。カーキ色のスカートはカーゴタイプのマイクロミニだ。すらりと伸びた白い足をひざ上約十センチのところまで包むソックスが、どれだけ良い仕事をしているかを伝えるためには、四百字詰めの原稿用紙換算ならば百枚以上は確実に必要となるだろう。絶対領域もさることながら、スカートの裾のラインが、程よく肉のついた太腿にほんの少し食い込むことで作られる曲線の官能美たるや、もはやこの世界に存在するどんなものにも喩えようがない。そもそもなんだ、その短いスカートは。そんなに短いのなら、もう脱げ。
「グレイってば。どうしたの、顔真っ赤だよ」
ハッと我に返ると、目の前に心配そうに覗きこむルーシィの顔があってグレイは思わず仰け反る。
ナツが横目でじとりと睨むが、責めるというよりは妙なものでも見ているような表情だ。
「いや、すまん、なんかボーッとしちまってた」
「まあ、あんたが風邪引いて熱出したりするわけないか。でも服は着てなさいよね」
ルーシィがそう言いながら、いつの間にか床へ脱ぎ捨てられていた上着を拾ってやろうと屈んだ瞬間、そのこぼれおちそうな胸元を目ざとく捉えたグレイの身体は、炎に包まれながらギルドの屋根を突き破り、外へと放り出されていた。
わが青春に悔なし、というどこか満足気なその言葉は、グレイ様あああーっ、と弾丸のごとくギルドを飛び出していったジュビアの絶叫によってかき消され、その場にいた三人の滅竜魔導士の耳にしか届かなかった。
― 完 ―
わ…わが…わが青春に悔いなし…プー!(*≧m≦)=3
いちごは、こうゆう残念なグレイ落ち大好きっす。
ヒィヒィ…。ヤバイ…。ウヒヒ…ヒヒ。
いいっすね。いいっす。
グレイの勝手な勘違い妄想でナツルー(//∇//(//∇//(//∇//) テレテレ
おいしすぎる。ウマウマ。
やべえ…と思いながらも、ルーシィに押し切られて部屋にあがっちゃうナツ。
多少の下心も、ルーシィの小説愛にひねり潰される。
ククク…残念だったな!ナツ!!
そうそういい思いはさせねぇよ?…と心の中で呟くいちごでした。
そいえば…いちごも楽しみにしてたんすよ。
『ハミー・デッターとニュルニョルニョイのひみつ』
いやぁ…ビビった。ニュルニョルニョイがあんな姿になるなんて…。
では、木綿さん…心のオアシスをありがとうございました。
すごく楽しんでいただけたようで大変嬉しく思います。
私は『オレが作品を創りつづけているのは、オレの中で暴れだす創作本能(モンスター)を
抑えられないからだッ!』というような、いわゆる芸術肌の創作家ではありません。
とにかく誰かに期待されて褒められていないと何も作り出さないニコニコ現金主義な人間です。
なので感想をいただけるのは本当に嬉しいのです。ありがとう。もっとください。
今回のお話は一応ミラジェーンが主役で、彼女の人間離れした能力をナツルーに絡ませて
見せるような手法で書きたかったのですが、わりとお約束な展開になってしまいました。
グレイの残念っぷりは、ほんのスパイス程度に加えるつもりだったのですが、書いてるうちに
どんどん残念度が高くなっていき、紹介文にグレルーではないことを明言する必要があるほどに
濃いい存在に……。でも、グレイの脳内では相当なピンクナツルーが描かれていることを思えば
間違いなくこの作品はナツルーなのです。ナツルーなのです。
『ハミー・デッターとニュルニョルニョイのひみつ』に反応してくださってよかったです。
個人的にはこの作品のオチはこれに集結していると言っても過言ではありません。
私自身、魔法使いのメガネ少年の話は一度も読んだことがないのですが、別に他意はありませんよ。
でもなんというか、だいたいこんな感じのタイトルですよね。え、ちがいますかおかしいな。
グレイwwwもう…腹筋砕け散ったww
ナツルー大好きだ!
木綿さんも大好きだ!!!
グレイの妄想ネタはごく自然に出てきたので、きっと私の中で彼は
そういうキャラなのでしょう。他の作品でもグレイはどうしても
ネタポジションになってしまいます。
腹筋が砕け散ってしまうと、背筋に負担がかかって腰を痛めたりしますから
Luckyさんの腹筋が近日中に戻ってくることを祈っております。というか
そこまで笑ってくださって光栄です。
>ナツルー大好きだ!
>木綿さんも大好きだ!!!
うわーい。
私も大好きですよ、私のこと。ってこのネタいい加減しつこいとお思いでしょう?
絶対やめませんよ。
勿論ナツルーも大好きです。
最近イマイチ意欲的じゃないですが大好きです本当です。
コメントありがとうございました!
今日は、熱だして寝込んでしまったので
久しぶりにPCひっぱり出して、木綿さんの
作品読ませていただきました。
やっぱり面白いですね!
流石です!
グレイが可愛いすぎる。
なつるーちゃん万歳です。ホント。
お久しぶりです。レスが遅れて申し訳ございません。
熱で寝込んでおられたとのこと。もう一週間も前の話ですので完治されて
おられるでしょうか。寝込むまでとは大変でしたね。その後の体調はどうですか。
ですが逆に考えると、そのおかげで私の作品を読んでいただけたわけですから
私にとってはその発熱はとても意味のあることだったと思うのです。
そうです、私が不謹慎です。
グレイ可愛いですか。
残念です、という感想はよくいただきますが、可愛いといってくださったのは
みぃさんが初めてです。何故か私の書くグレイの性格は『カッコつけたバカ』
が丸出しになってしまうので、いつも酷い扱いばかりして、ファンの方には
申し訳ないなという気持ちでいっぱいです。絶対やめませんけど。
なつるー万歳!
コメントありがとうございました。
あの・・・『リクエスト』があります!!
グレイとルーシィの関係に対して、『ナツ』が今回の『グレイ』の立場になって、ルーシィを異性として『意識』。それで、付き合うまでの『ショートストーリー』を書いてもらえませんか?
【斬新でも・の・す・ご・く、面白いです!!】という文に改造です!!
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